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患者の現金不足は28.0%に減少、それでも会計の保留は残る
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患者の現金不足は28.0%に減少、それでも会計の保留は残る

医療機関の会計で現金が足りなかった経験は、前回の39.4%から28.0%に減りました。それでも会計を保留してATMからの戻りや再来を待つ場面は残ります。一部負担金のキャッシュレス支払いの制度上の扱いと、導入前に院内で決めておく項目を整理しました。

2026年8月18日、キャッシュレス決済サービスを提供する株式会社エム・ピー・ソリューションが、「関東圏の医療機関における決済実態調査(2026年)」を公表しました。過去半年以内に病院・クリニックを受診した関東圏在住の20〜60代男女500名を対象に、2026年7月1日〜8日にインターネットで実施した同社の自社調査です。

現金しか使えない医療機関の会計で、手持ちの現金がない、足りない、またはギリギリだった経験がある人は28.0%(140名)。前回調査の39.4%から11.4ポイント下がりました。減ってはいますが、残る28.0%を「少数だから対応しない」とみるか、院内の会計作業として備えるかが導入判断の入り口になります。

すべての決済方法が使える場合、最も使いたい方法としてキャッシュレスを選んだ人は78.0%でした。これは必要性を尋ねた数字ではなく、選択肢がすべてそろったときの第一希望です。

現金不足は減ったが、会計を待つ場面は残る

現金不足を経験した140名にそのときの対応を尋ねると、ATMへ向かった人が67.1%自宅へ現金を取りに帰った人が23.6%でした。患者にとっては移動の手間ですが、院内では会計を保留し、戻りや後日の再来を待つ仕事につながります。日常的に起きるかどうかだけではなく、1件発生したときに誰が会計を管理するかまで見る必要があります。

支払い方法が病院選びに「大きく影響する」または「やや影響する」としたのは、現金不足の経験者140名の82.2%未経験者360名の36.9%でした。全体では49.6%です。この設問は2026年調査で新たに設けられたため、前年とは比較できません。経験者と未経験者の同時点の回答を比べた横断調査なので、この差は両者の回答に関連がみられたことを示すにとどまります。

実際の利用はキャッシュレスが現金を上回った

直近の受診で使った支払い方法は、キャッシュレスが56.2%、現金が43.0%でした。前回調査ではキャッシュレス48.2%、現金51.8%で、今回は順位が入れ替わりました。前回は2025年4月18日〜22日に、同じ対象条件の500名を調べています。ただし同じ人を追った調査ではなく、調査名と実施月も異なる2つの横断調査です。

直近の受診で現金を使った215名のうち53.5%が、本当はキャッシュレスを使いたいと回答しました。実際の利用と、条件がそろったときの希望は別の設問です。現金で払った人のすべてが常にキャッシュレスを希望している、という意味ではありません。

最も使いたい決済方法の内訳は、クレジットカードが45.4%、QRコード決済が27.0%でした。導入する決済手段に順序をつける材料にはなりますが、自院の来院者構成や対応する診療の種類まで比較した結果ではありません。

導入判断は決済手段と受付運用を一緒に比べる

キャッシュレスを入れるかどうかは、希望された決済手段の順位だけでは決められません。今回の調査からは、決済手数料、レセコンや電子カルテとの連携、入金サイクル、決済エラー時の代替、返金、後日精算の運用は分かりません。自院で発生している現金不足時の対応と、サービスごとの条件を並べて比較します。

  • 現金不足の際に会計をどう保留しているか年間の件数だけでなく、ATMからの戻りを待つ、または後日の再来を受けるまでの手順と担当者を確認します。
  • クレジットカードとQRコード決済のどちらから始めるか調査の希望順位に加え、自院の患者層、1件あたりの金額、返金の発生頻度で比べます。
  • 費用と入金サイクルを同じ表で比べる端末代、月額費、決済手数料、振込手数料に加え、売上が入金されるまでの日数を確認します。
  • 会計連携と例外処理を受付で試す金額の二重入力の有無だけでなく、通信障害、取消し、一部返金、後日精算を実際の動線で確かめます。

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比較項目を広く洗い出すなら、クリニック向けSaaSの選び方も参考になります。

一部負担金のキャッシュレス支払いは制度上利用できる

制度側では、2012年の課長通知が、クレジットカードや電子マネーでの支払いに生じるポイント付与を「当面、やむを得ないものとして認めることとします」としていました。2023年9月29日の厚生労働省の事務連絡は、一部負担金にクレジットカードや電子マネーを使うことを「差し支えありません」と明記し、ポイント付与についてはこの2012年の通知に示すとおり「あくまで当面やむを得ないものとして認めるもの」だとしています。保険診療の一部負担金は現金でなければ受け取れない、という制度上の制限は導入を見送る理由になりません。

一方、ポイント付与には線が引かれています。事務連絡は、「一部負担金の1%を超えてポイントを付与しているもの」に該当する医療機関等には口頭による指導を行うとしています。この1%は一部負担金を基準とする割合です。一部負担金の減額にポイントを使える運用や、ポイント付与を大々的に宣伝・広告する場合も指導の対象です。

したがって、制度上使えるかどうかと、自院で採用できるかは分けて考えられます。後者は手数料と入金、既存システムとの連携、受付の例外処理を自院の条件で確認して決めます。患者からシステム利用料を徴収する場合の手続きは、予約・オンライン診療システムの実費徴収に関する記事で確認できます。

まとめ

  • 現金不足の経験は前回39.4%から今回28.0%(140名)に減少。それでも院内には、会計を保留して患者の戻りや再来を待つ仕事が残る
  • すべての方法が使えるときにキャッシュレスを最も使いたいとしたのは78.0%。必要性や将来の利用を尋ねた数字ではない
  • キャッシュレス利用は前回48.2%から今回56.2%へ上昇。同一人物を追った調査ではなく、別々の横断調査を比べた結果
  • 一部負担金のキャッシュレス支払いは制度上利用できる。導入は、手数料、入金サイクル、会計連携、受付の例外処理を比べて決める

本記事は編集プロセスの一部で生成AIの技術を活用し、その上で医療DXガイド編集スタッフが確認・加筆・修正したうえで掲載しています。